HD DVD終息で思うこと
BDがDVDを超える成功を収められるか? それは正直わかりません。
しかし一つだけいえるのは、「画質的にDVDで十分」というのは、
ちょっと早計だろうということです。
SACDがCDを超えられなかったのは、
「普通の人が持っている環境では明確な差を打ち出せなかった」から。
MP3やAACがCDを超えたのは、
「似た音質で遙かに高いユーザービリティをもっていたから」です。
(このあたりはみなさん同意されることでしょう)
しかし、DVDとBDの間には、SACDとCD以上の差があります。
私はその差が、VHSとLD、LDとDVDより大きなものだと考えています。
前にも書きましたけど、この人の意見にはちょっと・・・と思う所が
あります。
ライバルが居なくなった状態だから、
「この先次世代映像メディアとして安泰だ」
なんて考えられんのですよね。
ネットではまだまだ一部の盛り上がりかもしれませんが、「YouTube」
「ニコニコ動画」が元気ありますよね(著作権云々の問題はありますが)
モバイル(と言うか、今は殆どケータイですな)では、「ワンセグ」が
凄い勢いで普及してます(ケータイにもれなく付いて来る状態だもん)
どちらも、
「画質的にDVDで十分」
よりも画質的には落ちます。
「遙かに高いユーザービリティをもっていた」のは、実は上記の様な
ネット動画投稿サイトやケータイ端末なのではないか?
そんな風に最近感じています。
「ながら」が基本である音楽に対し、映像はやはりある程度集中
して観るものですから、やはり主たる消費場所はリビングであり
続けるでしょう。
「お茶の間」って言葉は既に死語になりつつあると思うのですが....
「家族揃ってテレビの前で同じ番組を座って観る」ってのが、現代では
ちょっと想像し難くなってきているんですね。
ケータイなんて何時も身に付けて持っている物でしょ?
端末の性能が上がって来て、
マルチタクス機能が普通になれば、
メールしながらワンセグでバラエティを「ながら」鑑賞したり、
ワンセグで観た番組の情報をネットで検索してみたり・・・
それと、
「画質的にDVD”以下でも”で十分」
なのであれば、ネット配信の「Gyao」などで満足出来ちゃうんですよね。
リビングでじっくり座って観るよりも、暇な時に何となく観てみるか
の方が需要としては今後は大きいかもしれませんし。
(それが商売になるかどうかは、まだ分かりませんが...)
ただ単に記録された映像を再生&録画するだけの機械よりも、
通信手段を持っているケータイやパソコンの方が(使いこなせれば)
楽しいしねぇ。