任天堂:4年ぶり減収減益…「Wii」急減響く 9月連結
任天堂が29日発表した09年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比
34.5%減の5480億円、営業利益が同58.6%減の1043億円
となり、4年ぶりに減収減益となった。06年末の発売以来、高成長を
支えた据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」本体の販売台数が同43%
減の575万台と急減したことが影響した。会見した岩田聡社長は「上半期
の不振を取り戻すのは難しいが何とか勢いを取り戻したい」と語った。
うーん、これは難しいよね。
Wiiは頑張ったと思いますよ。
ゲーマーでは無い普通の人を、再び家庭用ゲーム機の世界に引戻す事が出来たなぁ、
と感じましたから。
仮にガチガチのゲーマーに媚びて作っていたら、ここ迄は売れなかったと思います。
Wiiだけで無くDSシリーズも伸びが悪くなっていますけど、これは「飽和」と捉える
べきでしょうね。
WiiやDSによって、今迄ゲームに全く興味が無かった層が動いたんですよ!
これは素直に認めるべき事実です。
うちの息子が今現在、DSのゲームにどっぷり嵌っていますが、それを見てゲーム
なんて殆どやった事がなかった愛妻がゲームをやる様になったり、ちょくちょく遊び
に行く嫁の実家のお養父さんやお養母さんがDSiを買ってボケ防止にしようかな?
なんて行動に出る位ですからねぇ。
残した功績は、ファミコンやそれ以前のゲーム&ウォッチに優るとも劣らない
と思います。
但し、正直な所、ブームが去りつつあるのは、否めないんでしょうね。
そこから後は、ゲーマーに頼る他は、生き残る術が無いと言うのでしょうか?
例えがおかしいのかもしれませんが、プラモデルに近いのかなぁ? と感じますね。
プラモデルも、昔々は限られた層が楽しむ細々とした娯楽でしたが、ガンプラ・
ブームで爆発的に市場が広がってしまい、その後は企業としてユーザー確保
(市場その物の維持)に四苦八苦している状況なんですね(その意味では、バンダイ
は本当に頑張っていると思う)
今のDSやWiiでバブル的に盛上がったゲーム市場は、ある意味ガンプラブームの後の
試行錯誤な時代に陥っていった、プラモデル市場に近いと思う。
ライトユーザーが去ってしまった後のハードユーザーだけでは、膨大に膨れ上がって
しまった市場その物が、存続が出来ない...
でも、何とかしないといけないけど、どうしたら良いのか具体的に策が見えない。
「娯楽産業」の葛藤ですな。
ハードユーザーに媚びるのは容易い事ですが、それは今のスケールモデルの市場を
鑑みると...先細りな市場でしか無いんですよねぇ(-_-;)
(支えている層の年齢が、平均年齢とイコールになる。)
色々と五月蝿い事を言うだけで、実際にはあんまり買わない(から収益に繋がら
ない)と言う、一番”質の悪い”層がメインの購買層になる訳でして...
これはゲームに限らず、娯楽産業全般に言える事ですけどね。
それに、元々支えてくれていたハードユーザーの支持も上手く得られていない...
(ハードゲーマーの好みそうなソフトを、タイミング良く出せていない)
と言う最悪な状況に陥っているのかもしれませんね。
これは任天堂のやり方が不味かったと言うしか無いですな。
私自身、他の普通の人とは違う、偏った嗜好の持ち主なのですが、その私を惹き込む
様な魅力的な”
濃いぃ”ゲームソフトが少なかったのかなぁ? 感じていましたから。
売れ筋のゲームの模倣を出すのはたやすいんですが、「山椒は小粒でピリリと辛い」
様なソフトは中々作れるもんじゃないですからねぇ。